3Dプリンタでフィギュアを作成するには?

2015年8月23日 (3Dプリンター)

3Dプリンタでフィギュアを作成してみたいという方、結構いるんじゃないでしょうか。

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3Dプリンタは薄い層を重ねていくことでモノを作り上げていくので
金型では成形できないような形状も、簡単に作ることができてしまいます。

なので、フィギュアのような複雑な形状を作るには最適な製法の1つです。

ただ一概に3Dプリンターといえど、いくつか種類があり それそれできることとできないことがあります。

今回は3Dプリンタでフィギュアを作成する場合、どんな方法があるのかをご紹介します。

フィギュアを制作する3Dプリンタの特徴・違いについて

3Dプリントで良く利用されているものは下記の3種類。

光造形(SLA)
液体の樹脂に光で硬化させて層を積み重ねていく方法
粉末造形(SLS)
粉末を固めて層を積み重ねていく方法
熱溶解(FDM)
樹脂(フィラメント)を溶かして層を積み重ねていく方法

基本的に薄い層を積み重ねて造形するのは一緒ですが、それぞれの方式で造形物の品質などに違いがあります。

フィギュアの色をつて3Dプリントできるか?

フィギュアというと色がついたものを連想される方が多いと思いますが
彩色された状態でフィギュアを作れる3Dプリンターは、粉末造形タイプのものになります。

これは粉末状の石膏などにCMYKの塗料を塗布することでフルカラーに対応しています。

3Dプリンタ_フィギュアa

ただし石膏などの粉に色をつけているので、市販のフィギュアのように塗装をしたものとは風合いが異なります。
そっくり3Dプリントフィギュアについてはこちら

 

img_material02_05_zoom
画像引用DMM.make

光造形の場合は単色のみで、材料の色は数種類の中から選択できます。

 

3Dプリンター2色成形

熱溶解の場合は射出ノズルを増やすことで多色での造形可能です。
基本的には2色くらいのものがほとんどです。

 

光造形(SLA)
単色のフィギュアになる
粉末造形(SLS)
フルカラーのフィギュアを造形可能
熱溶解(FDM)
ノズルを増やすことで2色程度の色分けは可能

フィギュアの細かい形状まで再現できる3Dプリンターは?

もっとも精度が良く細かな形状まで再現できるのは光造形タイプのものです。

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積層させていくので、どうしても段差が付いていますが
積み重ねる層の厚みが薄くすることで段差を目立ちにくくすることができます。

光造形熱溶解方式で印刷したものであれば磨くことで、さらに表面を綺麗にすることが可能です。

 

3Dプリンタ_フィギュアb

 

この画像は光造形で出力したものですが、磨いてからサーフェイサーを吹くと表面はツルツルになり
段差はほぼ見えなくなります。

 

粉末造形は粉を焼結しているので、表面は若干ザラついた感じになります。

 

光造形(SLA)
層の厚みが0.01mm程度。ヤスリなどで表面を綺麗にできる
粉末造形(SLS)
層の厚みが0.1mm程度。表面はザラついた感じ
熱溶解(FDM)
層の厚みが0.1~0.3mm程度。ヤスリなどで表面を綺麗にできる

サポート材がつくかどうか

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3Dプリンターは層を積み重ねていくことで造形しているので、空中に浮いてしまうような形状は
作り出すことができません。

そのためサポートという浮いている部分が落っこちてしまわないよう支える部材が必要になります。
(サポート部分のデータについてはソフトが自動でセットしてくれるので作成の手間はありません。)
3Dプリントのサポートについて

 

粉末造形サポート

粉末造形に関しては焼結していない材料がそのまま印刷物を支えてくれるので
サポートがいりません。

 

光造形(SLA)
サポートが必要
粉末造形(SLS)
サポートは不要
熱溶解(FDM)
サポートが必要

家庭でも使いやすい3Dプリンターは?

家庭用として販売されているのは光造形熱溶解方式のものです。

材料の取り扱いやコストの面で、家庭で気軽に使えるとなると熱溶解方式に分があると思います。
光造形と熱溶解方式の比較はこちら

個人的には印刷中の匂いが気になるところですが、光造形と熱溶解方式のABSを利用した場合は
それなり匂いが発生します。

熱溶解方式のPLA材料であれば、植物由来の樹脂なのでコーンのような香りが少しするくらいで
職場や居住環境で使用しても問題ないかと思います。

粉末造形に関しては現時点では家庭用とされているものはなく、
またパウダーの汚れなどが発生するので家庭環境で使用するには少し厳しいと思います。

光造形(SLA)
取り扱いは少し難しい
粉末造形(SLS)
家庭での利用は難しい
熱溶解(FDM)
比較的に気軽に利用できる

フィギュア作成に向いている3Dプリンターは?

3Dプリンターの種類ごとの違いをざっくりまとめみたのが下記の表。

カラー 精度 サポート 家庭での扱いやすさ コスト
光造形 × 必要
粉末造形 不要 ×
熱溶解 必要

フィギュアの制作にあたってどの3Dプリンタを利用すればいいかは
利用用途によるかと思います。

カラーの状態で欲しいのであれば粉末造形タイプのものを
細かい形状まで再現した高精細なものが必要であれば光造形タイプ
手軽にフィギュアを作ってみるなら熱溶解タイプのものにメリットがあるといえます。

家庭用の3Dプリンターでもフィギュアは作れる!?

家庭用としてもっと販売されているのが熱溶解方式の3Dプリンターです。

これは、業務用の光造型機と比べてしまうと、細かい形状の造形が難しく
まだまだな部分があるのは確かです。

ただ、家庭用の3Dプリンターの中でもしっかりした造りのものは
かなり綺麗に印刷ができるようになってきています。

 

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こちらはArrayZが開発中のデルタプリンターで出力したものですが、滑らかな印刷ができています。

 

MakerFaire2015a

デルタプリンターの印刷サンプルは、いくつかMaker Faire2015でも展示していましたが
手にとって見ていただいた方には、なかなかの好評をいただきました。

個人用途ということであれば、熱溶解タイプのものでも十分フィギュアが作れるかと思います。

家庭用の3Dプリンターと3Dプリントサービスを使い分け

家庭用の熱溶解3Dプリンターの材料コストはかなり安いので手軽に印刷できるのが大きなメリットです。
3Dプリンターの材料費の目安はこちら

また3Dプリントサービスは、手間無く高品質なものが手に入るのがメリット。

まずは家庭用の3Dプリンターで試作品を作ってみて、最終データができあがってから
より高精細な光造形や、カラーの粉末造形でフィギュアを制作するというのもいいかと思います。

用途にあわせて家庭用3Dプリンターや業務用のプリントサービスを使い分ければ高品質なフィギュアも作成可能だと思います。